今日、本格的な少子高齢化時代を迎えた我が国では、人口減社会がまさに現実のものとなる一方、国・地方とも深刻な財政危機に瀕しているような状況にあります。
こうした中、各自治体においては、住民の選択と負担に基づき地域にふさわしい公共サービスを提供する「分権型社会システム」への転換が求められており、その実現に向けた徹底的な行財政改革の必要性が叫ばれています。
一般的に、行革は「行政内部の問題」で「減量経営」に結び付けられがちですが、本来、行政と市民がまちづくりの理念を共有し、目指す都市像を描いた上で、両者の役割分担や経営資源の配分を見直すなどする「構造改革」であるべきです。
昔の話になりますが、私が南アジアの小国であるブータン王国を訪れた際、その独特の風土や文化以上に、人々の表情がとても優しく、笑顔に満ちていたことが大変印象に残っています。実は、ブータン国王は、「国の目標で大切なのはGNP(国民総生産:Gross National Product)ではなくGNH(国民総幸福量:Gross National Happiness)」との信念の下に国を治めているということでした。国家の目標は経済指標にあるのではなく、人々が感じることのできる幸せの量にあるという理念、また、幸せを実現するための「@健全な経済成長と開発、A文化遺産の保護と伝統文化の継承・振興、B豊かな自然環境の保全と持続可能な利用、C良い統治」という4つの政策。更にはそれらの考え方に共感し、ゆったりと心豊かな生活を送る国民の姿に大きな感銘を受けました。
  翻って、これまでの日本の行政は、「製造業(国)−卸売業(都道府県)−小売業(市町村)」という役割分担の下、国が生産した製品(サービス)を市町村が一方的・一律的に住民に提供するといった形になっており、ともすれば国民の幸せに対する配慮が希薄であったように思います。また、ひたすら経済的豊かさを追い求めた国民意識にも問題があったかも知れません。
3月の市長就任以来、私は「しあわせ大国・つやま」の実現を最大の目標に掲げて市政運営に努めてきました。そして、第8次津山市行財政改革大綱の策定に取りかかり、単年度目標効果を大きく上回る13億4千万円(達成率167.0%)の成果となりました。当市の従来の行政・社会システムの構造や、市民と行政とのパートナーシップのあり方を根本的に見直した効果だと考えます。
我々にとって幸せとは何か。何をどう改革すれば地域のみなさんが幸せに暮らしていけるのか。腰を据えてその答えを追究していく決意です。
 
   
         
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